結婚式に送る電報・祝電にはマナーがあります。
知らずに送ってしまうと、失礼にあたるものもありますし、相手を不快にさせてしまうかもしれません。
人生において、結婚式をお祝いするシーンはたくさんあるので、マナーを知っておくと役に立ちます。
このページでは
- 結婚式の宛先、宛名の書き方
- 電報を送るタイミング
- 使ってはいけないNGワード
- 避けた方がいい内容
などをまとめました。
これから、結婚式に電報を送ろうと思っている方の参考になれば幸いです。
目次
結婚式に電報(祝電)を送る場合の宛名の書き方
祝電を送る際、宛名を誰にするか案外迷ってしまう方が多いです。
宛名は基本的に、「面識があり、知っている人」に送ります。
新郎新婦が知り合いなら2人宛てでOKですが、新郎新婦よりもご両親と面識があるという場合は、ご両親宛てに書いた方が適切です。
このとき、新郎新婦宛てではない電報がきちんと届くのか心配になる方もいるかと思います。
しかし、結婚式は「田中家 佐藤家」のように両家の名前で執り行いますし、式場スタッフも親族の名前はチェックしているので安心してくださいね。
新郎・新婦の名前は連名で書いていいのか
新郎新婦どちらとも面識があり、付き合いがある場合は、連名で送るのが一般的です。
基本的に、祝電を送るときは連名の方が良いとされていますし、宛名が新郎新婦2人になっていた方が見ばえも良くなります。
このとき、宛名に記載する順番としては、新郎が上(先)です。
新郎が新婦の姓になる場合であっても、新郎、新婦の順で記載するケースが多くなっています。
どちらかとだけ知り合いの場合は、どちらか一方の名前で送る
新郎新婦のどちらかとだけ知り合いの場合は、連名ではなく「知り合いの方」を宛名として送るのが一般的です。
新郎新婦両方ではなく、どちらか一方と知り合いというケースも多いかと思います。
必ずしも連名で送らなければいけない決まりはないので、片方だけを宛名にしても失礼にはあたりません。
むしろ、その方が式場にとっても新郎新婦にとっても都合が良くなります。
式場に届いた祝電は、新郎新婦どちらへ届いたものなのか「宛名」を見て判断します。
新郎宛てなのか・新婦宛てなのかで振り分けられ、それぞれに届いたものを式中に紹介する場合が多いです。
そのため、面識のある方を宛名とすることで、新郎新婦どちらの知り合いから送られてきた電報かわかりやすいというメリットがあります。
どちらか片方としか知り合いじゃないのにも関わらず両名宛てにしてしまうと、下記のようなデメリットも。
- 祝電紹介の際に、間違われてしまう可能性がある(新婦と知り合いなのに新郎側の知人として紹介される、など)
- 結婚式を目前に控えている中、どちら宛ての祝電なのか式場スタッフ・新郎新婦がチェックするのも大変
知人が片方だけなのであれば、どちらか一方の名前で送った方が無難です。
新婦宛に電報(祝電)を送る場合は、旧姓で送るのが一般的
新婦と面識があり、宛名とするとする場合は、新姓ではなく“旧姓”で送るのが基本です。
結婚式前に入籍を済ませ、既に姓が変わっていたとしても、一般的には旧姓表記が選ばれます。
なぜなら結婚式は、両家の名前でとり行われるからです。
既に入籍を済ませていても、結婚式では「田中家・佐藤家」と表記されていますよね。
旧姓で送ることで、結婚式で祝電を紹介する際に読み上げやすくなります。
しかし、「新婦宛てだからといって必ずしも旧姓にしなければならない」という決まりはないので、新姓の方がしっくりくるような場合は、無理に旧姓で送らなくても大丈夫です。
たとえば、結婚して子どもも生まれ、数年も経ってから結婚式を挙げる場合もありますよね。
姓を変えてから長く、旧姓を宛名とするのが不自然なときは新姓で送りましょう。
旧姓、新姓どちらにするか悩んでしまう場合は、下記のような書き方がおすすめです。
[note title=”例”]
新郎:田中 太郎
新婦:田中 花子(旧姓 佐藤)
↓
「田中 花子様 (旧姓 佐藤)」と表記
[/note]
結婚式に電報(祝電)を送る場合、宛先はどうすればいいのか?
宛先は、結婚式が執り行われる会場の正確な「住所と式場名」を記載します。
住所と式場名は間違うことのないように、十分確認をしておくことが大切です。
挙式会場と披露宴会場が別の場所で行われる場合は、披露宴会場へ祝電を届けましょう。
式場名がアルファベット表記の場合、縦書きならカタカナで入れた方が読みやすくなります。
ちょっとした見栄えにも配慮すると、なお丁寧です。
また、ホテルウェディングや大きな結婚式場の場合は、会場が複数あり、同日に何組も式を挙げることもあります。
別の部屋で行われる結婚式の分も合わせて、大量の祝電が一斉に同じ会場へ届くので、混在して間違えてしまう可能性もゼロではありません。
せっかく送った祝電が間違いなく新郎新婦の手元へ届くようにするためにも、「ウェディングホテル ○○ホール」といったように、会場名も同時に記載しておくと安心です。
結婚式の電報はいつまでに送るのがいい?
結婚式へ送る祝電は、前日もしくは2日前に式場へ届くよう手配しておきましょう。
午後からの結婚式や、夕方・夜から開始のナイトウェディングの場合、「当日の午前中配達でも良いのでは?」と考える方もいるかと思います。
ですが、結婚式の配達は100%完璧なものではありません。
絶対にあってはならないことですが、注文した電報が届かなかったというトラブルも過去に発生しています。
交通状況によって遅延することも考えられますので、“万が一”に備えて、早めに祝電が到着しておくように注文すると安心です。
ただ、あまりに早く届けすぎても、式場が保管・管理をするのが大変になりますし、受け取ってもらえない場合もあります。
心配な方は事前に式場へ問い合わせしておくことをおすすめします。
電報の注文についてですが、最近は「電報を送りたい日の1ヶ月前」くらいから注文を受け付けてくれるサービスが多いです。
計画的な方なら、余裕を持って事前に注文しておく方がほとんどだと思います。
しかし、うっかり忘れてしまった方の場合、遅くても2日前、または前日の夜までに注文を済ませておく必要があります。
電報サービスによっては当日配達が可能なところもありますが、配達時間までは指定できないことが多いです。
結婚式が始まる2~3時間前までには式場へ到着するようにしておきたいので、当日配達では間に合わない可能性もあります。
電報がギリギリに到着すると、電報をチェックするスタッフはもちろん、新郎新婦に迷惑をかけてしまいます。
やはり相手のことを考えると余裕をもって送るのが一番ですね。
結婚式への電報(祝電)で避けた方がいい言葉・内容
お祝い事である結婚式へ電報を送る際は、下記のような言葉・内容を避けましょう。
避けた方がいい言葉・内容
- 忌み言葉、重ね言葉
- 句読点
- 「きもい」「くさい」などの失礼な言葉
- 下ネタ
- 自分の自慢話を始めとする自己中なもの
- 子供の関連の話や、妊娠のことなど、デリケートな事柄
忌み言葉、重ね言葉のほか、「きもい」「くさい」などの失礼な言葉や、下ネタは禁止です。
また、新郎新婦へのお祝いをさておいて、自分の自慢話を始めとする自己中なものは当然避けましょう。
子供の関連の話や、妊娠のことなども、デリケートな事柄なので祝電には取り入れない方が無難です。
忌み言葉・重ね言葉は使ってはいけないNGワード
忌み言葉は、マイナスのイメージ・意味があるものなので、たとえ悪気がなく使ってしまったとしても、受け取った側の気分を害してしまう可能性があります。
忌み言葉の中には、「消える」や「壊れる」のように言葉自体が不幸な意味をもつもののほか、「たびたび」や「つぎつぎ」などの「重ね言葉」にも気を付けなければなりません。
「重ね言葉」は同じワードが繰り返され、再婚を連想させるため、結婚式というお祝いの場ではNGとされています。
忌み言葉と重ね言葉の例
忌み言葉と重ね言葉の例を表にまとめました。
連想させる意味・言葉 | NGワード |
「別れ」を連想 | 別れる、終わる、消す、疎遠、嫌い、去る |
「再婚」を連想 | 分ける、取り戻す、再び、戻る |
「死・不幸」を連想 | 病む、散る、破れる、死ぬ、生前、痛い |
重ね言葉 | くれぐれも、しばしば、またまた |
贈りたい言葉が忌み言葉だった場合は、適切な表現に言いかえて伝えるということも大切です。
同じ意味でも別の言葉を使うことで、祝電にふさわしいメッセージになります。
忌み言葉の言い換え例は、下記のようになります。
忌み言葉 | 言い換えた言葉 |
短い | コンパクト |
離れる | 距離をおいて |
職場を去る | 家庭に入る |
くれぐれも | 充分に |
使ってしまいがちな句読点にも注意
結婚式への電報では、句読点を使わないというのもマナーのひとつです。
句読点は、「区切り」や「終わり」を連想させてしまうので結婚式の場では使いません。
句読点の代わりに、スペースを空けるなどして文章を作ります。
ネット電報サービスの中には、句読点を使って文章を作ってしまった場合、句読点なしの文章に変換してから届けてくれるところもあります。
最近では、気にする方が少ないかもしれませんが、マナーのひとつとして覚えておくと役立つと思います。
結婚式に電報(祝電)を送る際のマナー【まとめ】
- 結婚式の電報は、知っている方宛てに送る(新郎新婦と面識がある場合は連名で)
- 新婦宛てに送る場合は、一般的には旧姓で送る
- 宛て先は住所・式場名を間違えないように(わかる場合は「〇〇ホール」などの会場名まで記載)
- 結婚式の電報は、前日もしくは2日前までに届くように
- 忌み言葉や重ね言葉、句読点などは避ける
- お祝いの場にふさわしくない内容の電報もNG
結婚式の電報には、意外とマナーが多いです。
しかし、難しいものはないですし、知っておいて損はしません。
電報のマナーについては、色々なネット電報サービスでも紹介されているので、電報を送る際には事前にチェックしましょう。
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